歯科インプラントの歴史
歴史の始まりはブローネマルク博士から
偶然の発見
インプラントの歴史は、スウェーデンの整形外科医ブローネマルク博士から始まります。医学部での実験中、偶然骨とチタンが結合する特性を発見した博士は、それを「オッセオインテグレーション」と名付けました。
初めてのインプラント治療
ブローネマルク博士は研究を重ね、1965年、親友に初めてのチタン製インプラント治療を施します。そのインプラントは彼が亡くなるまでの約40年間、問題なく機能したと言われています。
バイブル本を出版
1965年人間の生体に初めてインプラント治療をおこなったスウェーデンのブローネマルク博士が約10年の臨床結果をまとめて世界に発信し、当時の歯科界を驚嘆させた当時のインプラント治療のバイブルです。
この本をきっかけに、当時東京歯科大におられた小宮山彌太郎先生がスウェーデンにインプラントの技術を学ぶために留学されました。
その後、小宮山彌太郎先生によって日本にもインプラント治療が伝えられました。
世界への広がり
1978年にスウェーデンで、1990年代には欧米の多くの国でインプラント治療の臨床応用への認可がおり、その治療の有用性から瞬く間に大きく広がっていきました。
日本での歴史
日本のインプラント治療の幕開け
1982年、東京歯科大学の小宮山弥太郎先生が、ブローネマルク博士のもとへ単独で留学、インプラント治療を習得されて日本に持ち帰られました。ここから日本でのインプラント治療が始まります。
広がるインプラント治療
小宮山先生のご尽力により、日本でもインプラント治療が広まりました。僕自身も小宮山先生に教わりながら、お弟子さんである西村真先生のクリニックで勤務し、日々、インプラント治療を研鑽させていただきました。
インプラント治療の現在
インプラントメーカーの乱立
現在世界には200種類以上のインプラントが流通しており、一流メーカーのコピー商品も溢れています。もちろんそのような商品は安価ですが、予後が悪く、決して患者様へ使って良い物ではありません。
歯科医師による事故
コピー商品の使用や知識・技術不足が原因で、神経麻痺や大量出血などの恐ろしい事故も起きています。背景には適切な教育機関が不足し、正しいスキルが身についていない歯科医師が多いという現状があります。
歯科医選びの大切さ
このような事故を避けるためには、歯科医選びが大切です。安全なインプラントを使い、患者様が安心して治療を受けられる経験や実績があるのか、まずはカウンセリングでしっかりお話を聞くことをおすすめします。